競売で作品細断!覆面ゲリラ芸術家の自壊劇 – 東洋経済オンライン

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謎が多すぎる「バンクシー」の生ける伝説ぶり

バンクシーの作品が切り刻まれていく様子を見て唖然とする人たち(写真:INSTRAGRAM/BANKSY

イギリスの覆面アーティスト、バンクシーがまたしても世間を驚かせた。

10月5日、イギリスの競売大手サザビーズで行われたオークションに、バンクシーの作品『Girl With Balloon』が出品された。その夜のオークションの最後を飾ったこの作品は、推定価格の3倍以上となる104万ポンド(約1億5500万円)で落札された。

作品がシュレッダーにかけられていく(写真:ロイター/INSTAGRAM/@PIERREKOUKJIAN/INSTAGRAM/@SINCEFINEART)

落札を告げるハンマーが音を立てた次の瞬間、絵は自ら額をすり抜け、内側に仕込まれていたシュレッダーで下半分が短冊上に裁断されてしまったのだ。場内は騒然とし、作品は即座にその場から撤去された。

ハート型の風船が飛んでいくのを物悲しそうに見つめる少女を描いたこの絵は、もともとはロンドンの街中に描かれた作品だ。2014年にはシリア難民の支援キャンペーンにもこの絵をモチーフにした作品が用いられている。

バンクシーの代表作のひとつであり、世界的な人気を誇る歌手、ジャスティン・ビーバーがこの少女に似たデザインのタトゥーを入れて物議を醸すほど、そのイメージは広く知られている。

神出鬼没のアーティスト

騒動の翌日、バンクシーは「The urge to destroy is also a creative urge.(破壊的衝動はまた創造的な衝動である)」というピカソの言葉を引用しながら、自身のInstagramにこの特殊な額の制作風景と、オークション当日の人々の様子を映した映像を投稿している。


「いつかオークションに出されるときに備えて、数年前に作品にこっそりシュレッダーを仕込んでおいた」

映像にはこんなメッセージが添えられ、この出来事の仕掛け人はバンクシー本人であることが明かされた。今回の騒動はまさに前代未聞。バンクシーが仕掛けた「自壊劇」は、アートの歴史に刻まれることだろう。

バンクシーはこれまでもこうした大胆不敵な方法で作品を発表し、そのたびにメディアや大衆、アート関係者を巻き込んだ騒ぎを起こしてきた。もともとバンクシーは、さまざまな場所の壁にゲリラ的に描かれたステンシルアートでその名を知らしめた。

作品の多くは社会や政治を風刺したブラックユーモアを含む。出現するのは地元ブリストルからロンドン、ニューヨーク、イスラエル西岸地区の分離壁、ディズニーランドまで、まさに神出鬼没と言えよう。





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