押しつけた棒、女性は気絶…ISで拷問、報復恐れる日々 – 朝日新聞

Home » 中古品 » 押しつけた棒、女性は気絶…ISで拷問、報復恐れる日々 – 朝日新聞
中古品 コメントはまだありません



 イラク第2の都市で、過激派組織「イスラム国」(IS)が最重要拠点としたモスルが解放されて10日で1年。自由を奪われたISの恐怖支配が終わり、住民の女性には手に職を得て家庭を支える人が増えている。一方、ISに加担した女性は報復を恐れ、身を隠す生活を余儀なくされていた。(モスル=高野裕介、北川学)

 モスル東部のコンクリートブロックを重ねただけの自宅居間で、ユスラ・ムハンマドさん(31)はプラスチック製の椅子に載せたミシンを使って女性服を縫っていた。部屋に窓はなく、昼間でも薄暗い。

 裁縫の仕事を始めたのは今年6月。これまでに近所の女性が6着買ってくれ、1万8千イラクディナール(約1670円)を稼いだ。人生で初めて手にした収入だ。ユスラさんは「自立したと初めて感じた。自分を誇りに思えた」と話す。

 ユスラさんはイラク軍などがモスル解放作戦を進めていた昨年5月、ISの支配地域から脱出を試みたが、ISの戦闘員に捕まった。自身と5人の子どもは軍に解放されたが、夫と離ればなれになった。以来、消息はわからない。トラック運転手だった夫の月収は約35万ディナール(約3万2千円)。夫の代わりに家族を支えなければならないが、学校に通ったことがなく、字を読めないため、職が見つからない。途方に暮れる中、女性の就労を支援するNGO「マサッラ」を知り、飛び込んだ。今年5月のことだ。

 マサッラは職業訓練を通じて女性の自立を支援する団体で、国連人口基金や人道支援NGOから資金援助を受け、モスル市内6カ所で事業を展開。裁縫や美容、英語などのコースがあり、授業料は無料だ。昨年3月の開設以来、6500人以上の女性が学んだ。

 マサッラの美容コースに通ったラグット・サードさん(34)は昨年末にコースを修了し、今年1月、モスル東部に小さな部屋を借りて美容院を開いた。椅子は中古品だが、「自分の店を持つことができて幸せ」と笑顔を見せる。

 夫(37)は両足が不自由で杖を欠かせない。父親や親族に金銭的に支えてもらっていたが、美容院の開業以来、1日2~3人の客が訪れるようになり、月10万ディナール(約9200円)ほど稼げるようになった。夫も最近、野菜売りの露天商を始めた。「夫婦でたくさん働いて、暮らしを楽にしたい」。10月には5人目の子どもが生まれる予定だ。

「脅され」IS参加 報復おびえ「惨め」

 「ISは消え、人生は惨めになった」。ISのメンバーだったというモスル在住の女性(39)は、そうつぶやいた後、顔を覆うベールの下で涙を拭った。

 イスラムの教えを独自に解釈したISは、モスルでは携帯電話の使用や音楽を聴くことなどを禁じた。女性には全身を覆う服を着ることや外出時は親族男性と行動することを強制した。従わない住民はむち打ちにしたり、射殺したりした。

 元ISメンバーの女性は201…

980円で月300本まで有料記事を読めるお得なシンプルコースのお申し込みはこちら





コメントを残す