カチタス、買取再販で売上高618億円 – リフォーム産業新聞

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年間4402戸の再生住宅販売

 中古住宅の再生販売で業界最大手のカチタス(群馬県桐生市)が昨年12月に東証1部上場を果たした。この「買取再販」を軸とした同社の年商は前期618億円。販売戸数はなんと4402戸という数。なぜこれだけのリフォーム済み中古住宅を販売できるのか、その知られざる戦略を2回にわたってリポートする。

売上高と経常利益の推移

カチタス 売上高と経常利益の推移

「やすらぎ」からの転進

 同社の主事業は中古住宅を買い取り、リフォームを施した後に、改めて販売するというビジネス。累計で4万戸以上もの買い取り実績がある。今や買取再販の最大手だが、前身は石材業で1978年に創業した「やすらぎ」だ。

 やすらぎは不動産売買事業を始めたことを機に、98年に中古住宅の再生販売事業開始。2004年には名古屋証券取引所セントレックス市場に上場。だが、経営が悪化。12年に上場廃止。

 しかし、同年に現社長の新井健資氏を社長に迎えてからは、ビジネスモデルを転換。再び成長路線に。社名も中古住宅に新たな「価値」を足すということで、カチタスへと変更している。

 2016年3月に買取再販業界大手のリプライス(愛知県名古屋市)との経営統合をしたり、昨年4月のニトリホールディングスとの資本・業務提携を実現したりと、次々と新たな戦略を打ち出し、事業を拡大。昨年12月には東証一部上場にこぎつけた。

 16年度の販売実績は、カチタス単体で販売戸数3451戸、リプライスと合わせると4402戸に上る。この数は業界でダントツ。2番手に2倍以上の差をつけている。

地方の戸建て再生に注力

 同社の独自戦略は、人口5万~30万人程度の地方都市を商圏に、中古「戸建て」に注力すること。競合の多くは都心部の中古マンションをターゲットにすることが多いため、差別化が図れるのだ。実際、本紙が毎年行っている「買取再販ランキング」では、トップ20社のうち、16社が中古マンションの再生販売を軸に事業を展開している。

 買取再販事業で成功するには、まず何よりも売り物である物件を大量に仕入れることが大事だ。「やすらぎ」時代は割安な競売物件を大量に仕入れて、リフォームして売るという戦略を取っていた。実に全体に占める割合は95%超。

 しかし、法整備による破産件数の減少に伴い、競売物件の供給が縮小。さらに規制緩和によって競売への参入障壁が緩くなったことで、仕入れ競争が激化していった。このため、物件仕入れ価格は高騰し、収益性が悪化。

 現在は不動産会社から物件を仕入れるように切り替えたことで安定した。仕入れの約65%を占める。買うのは築古の空き家が中心。築古物件を買う業者は少なく、仕入れコストは割安だ。

 「築浅は地場の不動産会社でも媒介で流通させられますが、本格的なリフォームが必要な築古物件は余ります。このため、カチタスのことを知った業者の方からは築古物件の情報を積極的に提供してくれます。競売は多くて年間4万件で、景気にも左右されやすいですが、空き家は年間60万件の供給があり、今後も減ることはないと思われるので、安定した物件仕入れを見込むことができます」(新井社長)

オーナーから直接買う

 さらに、他社と明らかに違うのが、仕入れの35%が物件の持ち主から直接買い取るという戦略。2013年には家を売ってほしいとPRするテレビCMをスタート。放送エリアでのCM認知度は6割、社名認知度は4割だという。さらに125におよぶ店舗があるため、「物件を売りたい」という依頼は増加。

 なお、販売については約8割弱が自社販売。「マーケットのポテンシャルとしては、さらに20~30店舗の新規出店は可能だと考えています」(新井社長)

 リフォームの戦略は後編の2月27日号で掲載する。





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