あの“下町ボブスレー”のマンガ版『黒鉄ボブスレー』で読み解く「国産ボブスレー」の苦悩とは? – 日刊サイゾー (風刺記事) (プレスリリース) (ブログ)

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『黒鉄ボブスレー(1)』(小学館)

 現在、絶賛開催中の平昌冬季オリンピック。男子フィギュアで羽生結弦くんが金メダルを獲ってプーさんまみれになるなど、おめでたいニュースでにぎわう中、残念なニュースもありました。いわゆる“下町ボブスレー”騒動です。

「下町ボブスレー」とはダウンタウン育ちのアメリカ人ボブがスリムになっていくという話ではなく、技術の町・東京都大田区の町工場の職人たちが、高い技術力を結集して、国産ボブスレーを開発しオリンピックを目指すという、日本のものづくり神話を象徴するプロジェクトです。

 その「下ボブ」を平昌五輪で採用する予定だったジャマイカチームが、突如使用拒否したため、契約違反として損害賠償へ……という、何やら、きな臭い騒動へ発展しました。「下町ボブスレー」は、オリンピックに出場した実績はありませんが、メディア展開は非常に先行しており、『下町ボブスレー 東京・大田区、町工場の挑戦』(朝日新聞出版)など6冊以上の関連書籍が出版され、NHKでドラマ化もされました。さらにマンガ版も存在しています。今回は国産ボブスレーの抱える課題や問題点がよくわかる、マンガ版“下町ボブスレー”こと『黒鉄ボブスレー』(小学館)をご紹介してみたいと思います。

『黒鉄(くろがね)ボブスレー』は、タイトルに「下町」を冠していないことが示す通り、下町ボブスレーにインスパイアされたオリジナルストーリーとなっています。しかし、下町ボブスレーのプロジェクト関係者のクレジットが入っており、事実上の公認マンガといえます。

 主人公は東京・大田区の金属加工の町工場「黒井精機」の、ちょっと頼りない跡取り息子、テツ(黒井鉄郎)。「黒井精機」は、お得意先だった大手自動車メーカー「鳴神自動車」から契約を突然打ち切られて経営難に陥り、テツの父親で社長の銀蔵は金策に疲れて脳卒中で倒れてしまいました。そして、テツが急遽社長代理をやることになるのですが、頼りない社長代理の下、黒井精機はこの先どうなってしまうのか……というのが序盤のストーリーです。

 そんな時期、黒井精機の技術を買って、国産ボブスレー作りの依頼が来ていました。依頼主は元ボブスレー日本代表のボブスレーコーチ・倉萩氏。

 日本のボブスレーチームは、今まで海外製の中古やレンタルのボブスレーを使っていたが、本当に強くなるには日本の技術を使った国産のボブスレーが必要で、黒井精機の技術ならそれが可能だ……というオーダーなのです。

 国産ボブスレーの開発に成功すれば、黒井精機の名前を世界に知らしめることができますが、開発費は一切出してもらえません。さらに設計図があるわけでもなく、分解して参考にできるボブスレーは10年前のタイプの中古品……。勝利への方程式が、ないないづくしです。依頼する方も開発費ぐらい出せよ、虫がよすぎだろと思ってしまうところなのですが、とにかく貧乏。それが日本のボブスレーチームの現実なのです。そんな逆境でもボブスレー作りをやることにしたテツは、大田区の町工場全体の仲間たちを巻き込んでの開発を提案。

「金がねえなら技がある。番狂わせは技でやるんだよ。」

「大田区全体でかかれば、宇宙船だって作れる!」

 などといった、テツの魂のこもったセリフに共鳴する仲間たち。大田区の町工場連合で取り掛かる一大プロジェクトへと発展していきます。さすがに大田区で宇宙船のくだりはビッグマウスにも程があると思いますけど、そのぐらい技術力に自負があるってことですね。



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