メルカリで知らずに「盗品」を買ってしまった! 犯罪になる? – ORICON NEWS

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写真はイメージです。

近年急成長を遂げた「メルカリ」。誰でも気軽に出品・購入できるフリマアプリとして人気を集め、月間流通額は100億円を超えるという。一方で、現金が出品されたり(現在は出品禁止)、「夏休みの宿題」が出品されたりするなど、その利用が問題となっている。

酷いケースでは、徳島県内の書店で大量の本を万引きし、メルカリに出品していた女が7月に逮捕されたという報道があった。メルカリでは報道を受け、盗品対策として法令や利用規約に反する悪質な取引について、厳重な取り締まりを行っていると発表。捜査機関と情報交換、盗品動向をもとに監視を行い、盗品の出品情報が捜査機関から寄せられた場合は、削除や利用停止措置など講じてきたとしている。

しかし、監視の目をかいくぐって出品された盗品を、知らずに買ってしまった場合はどうなるのだろうか。また、買った後に盗品と気づいた場合、どのような対応をすれば良いのだろうか。坂口靖弁護士に聞いた。

●盗品だと知らなければ、罪に問われないが……

まず、メルカリなどのフリマアプリで盗品を出品する行為は、どのような罪になるのか。

「盗品を出品する行為は、詐欺罪に当たる可能性があります。盗品の購入者が、仮にそれが盗品であることを知っていれば購入しなかったものとして、詐欺罪を構成するものと考えられるからです(最高裁昭和29年2月27日)。

ただ、窃盗犯等が盗品を処分した行為をさらに詐欺罪として立件したという事案は、実務上あまり見受けることは少ないという印象があり、悪質性が高い特殊な事案や窃盗の立件に、証拠上問題があるような事案に限られている気がします。

ちなみに、盗品の処分については、盗品等に関する罪(刑法256条)で定められています。しかし、これは、窃盗犯等以外の第三者による盗品の処分に関わる行為(運搬や保管、購入など)を処罰するものであって、窃盗犯自身がその盗品を売却することは、処罰の対象外となっています。

したがって、刑法256条の観点からは、窃盗犯等から盗品と知った上で、処分の依頼を受けたというような場合を除いて、フリマアプリで盗品を出品する行為は、盗品等に関する罪とはなりません」

では、もし盗品を購入してしまった場合、仮に盗品だと知らなかったとしても何らかの罪に問われてしまうのか。

「窃盗犯等以外の第三者が盗品に関して成立しうる罪名としては、前述のとおり盗品等に関する罪(盗品等有償譲受罪)となります。

もっとも、このような犯罪は、盗品の処分に関わった第三者が盗品等の所有権、追求権等を侵害した点を処罰するものですので、故意責任の原則から、関与した第三者が盗品であることを知った上で処分に関わっていることが必要となります。

したがって、盗品であることを知らずに購入してしまったような場合には、何らかの罪に問われる可能性はありません」

もしも、盗品が販売されているのを発見した場合、どのように対応すれば良いのか。

「所有者に連絡をする、アプリの管理者に通報する、警察に被害届を提出する、物を落札する、などの対応が考えられます。

窃盗罪の立件や、盗品等に関する罪の立件のためには、盗品が業者以外の第三者の手元に回っておらず、盗品そのものを特定確保できることが、実務上、重要視されています(転売され、第三者である業者でない個人の手元に渡ってしまっている場合、立件が見送られてしまうことが多いです)。

したがって、盗品そのものを特定確保できるような対応が重要となります。まずは、警察に相談し、その指示にしたがってフリマアプリの管理者への通報、落札などの対応をしていくことが現実的な対応であるように思われます」

購入後に盗品だと気づいた場合はどうか。

「前述のとおり、購入時に盗品であることを知って購入したような場合を除いて、盗品等に関する罪が成立するものではありません。

この点、理論的には、盗品性を認識した後に占有離脱物横領罪(遺失物、漂流物その他占有を離れた他人の物を不法に領得する罪)が成立するという可能性もないとは言えませんが、私は、このようなケースで占有離脱物横領罪が立件され処罰を受ける可能性は皆無であるように思います。

もっとも、アプリなどにおいては、盗品の売買を繰り返している事案も多く見受けられるという現状がありますので、再犯を防止するべく、管理者への通報、警察への通報等を行うことが道義的に必要とされているものとも考えられます。

したがって、かかる観点からは、管理者や警察などに相談するというのがベストな対応であるように考えられます。なお、自ら警察に相談したような場合、占有離脱物横領罪の罪責を追求される可能性は皆無であるものと考えられます。また、真の所有者から商品の返還を求められる場合も想定されますが、購入者が古物商でない場合は、原則的に代金は返還されることとなります」

(弁護士ドットコムニュース)

【取材協力弁護士】
坂口 靖(さかぐち・やすし)弁護士
大学を卒業後、東京FM「やまだひさしのラジアンリミテッド」等のラジオ番組制作業務に従事。その後、28歳の時に突如弁護士を志し、全くの初学者から3年の期間を経て旧司法試験に合格。弁護士となった後、1年目から年間100件を超える刑事事件の弁護を担当。以後弁護士としての数多くの刑事事件に携わり、現在に至る。
事務所名:佐野総合法律事務所
事務所URL:http://www.sanosogo.com/





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