中国で普及する「人間バーコードバトラー」の深い闇 – 現代ビジネス

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生身の人間でバーコードバトラー?

1990年代前半に流行した「バーコードバトラー」を覚えている人はいるだろうか。市販商品のバーコードを読み取って生命力(HP)や攻撃力(ST)などのデータを生成し、友達同士でバトルできるユニークなおもちゃだ。当時は「ノートvsワープロ」「電池vsおにぎり」といったCMのキャッチフレーズ通り、身近なものを数値化して強さを競うおもしろさが、私を含めた平成初期の小学生男子の間で大いにウケたものであった。

世代によっては懐かしのおもちゃ。ノートやおにぎりなど身近な商品のバーコードを読み取ってバトルするゲームだった。amazonではいまでもそこそこの値段で中古品が売られている

実は現代中国の社会においては、生身の人間を使ってこれと同様のバトルができるのだ。ここで「戦闘力」の基準となるのは、芝麻信用(セサミ・クレジット)の信用ポイントだ。

これは中国最大手IT企業・アリババの系列企業が提供しているサービスで、社会における個人や企業の「信用」をポイント化して可視化できるようにしたシステムである。詳しくは、以下に引用する記事とリンク先の説明をご覧いただきたい。

”芝麻信用(セサミ・クレジット)とは、アントフィナンシャル社旗下の第三者信用調査機関が提供する個人と企業の信用状況を示す指数だ。2015年から始まった、まだ新しいサービスである”

”このスコアはどのように算出されるのか? ネットショッピングや振り込み、決済などのアリババグループのエコシステムに関する取引記録と政府のオープンデータベースの2種類がある。後者については学歴や公共料金支払い記録に加え、「失信被執行人リスト」というデータベースも含まれる”

“「失信被執行人リスト」、通称「老頼リスト」(踏み倒し者リスト)とは、契約を履行しなかった不誠実者を公開するデータベースだ。(中略)契約を守らず金を支払わない、裁判で負けても判決を遵守しない、そうした踏み倒し行為を念頭に置いた制度だ”

高口康太「「信用の可視化」で中国社会から不正が消える!?」『WEDGE Infinity』http://wedge.ismedia.jp/articles/-/10557

かいつまんで言えば、延滞や踏み倒しなくきっちりとお金を払って消費し、社会のルールを守って(裁判所の命令を守るなども含まれる)、品行方正に生きている人ほど高いポイントがつくわけである。

日本でもクレジットカード会社などが信用情報の査定をおこなっているが、中国のセサミの場合は対象とする消費がアリババ社の電子マネー・支付宝(アリペイ)を基準としたうえで、消費やビジネスと直接関係がない平素のマナーや交友関係なども評価に含む点が大きく異なる。

中国国家としても国民管理の視点から好都合であるため、目下政府も積極的に協力してこの手のサービスの普及を推し進めている。日本人の感覚では、自分の社会性が点数化され、サイフを握る大企業(アリババ)と政府に常に把握され続けるのはよい気持ちがしないと思うが、中国では特に気にせずに受け入れられている模様である。

個人情報保護やプライバシーの意識がそれほど強くない文化的背景もあって、SNSなどで自分のポイントを公開・シェアする中国人も多く、むしろオープンに親しまれるサービスとなっている。





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