不要になった仏壇、リサイクルできる? – 産経ニュース

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 引っ越し等で仏壇が自宅に置けず、困ったことがある方もいるかもしれない。転居先の広さに合わせた小ぶりの仏壇を買うなどした場合、もとあった大きな仏壇の処分は、どうすれば良いのだろう。リサイクル店に買取ってもらうか、不謹慎だが粗大ごみとして業者に処分を依頼するか。「教えて!goo」では、「引っ越しによる不要な仏壇の「転売」について」と題して、不要になった仏壇はリサイクル可能かどうか、質問が寄せられていた。

そもそも買い取ってもらえるの?

 質問者は、一戸建住宅から集合住宅に引っ越しを予定していると言う。しかし、スペースの関係上、どうしても仏壇は置けそうにないらしい。そこで不謹慎を承知で仏壇を買い取ってもらえるかどうか。そういった業者もいるのかを合わせて訊いている。質問に対する回答を見てみよう。

 「基本は有料で処分していただく、という形がほとんどだと思います。仏壇仏具店で処分を頼む、あと言葉はあれですが、粗大ごみなどを取り扱う業者などでも処分していただけます。(中略)あとは、オークションや個人でのやり取りサイトでお取引することとなりそうです」(may1995さん)

 「中古仏壇を売りたい人 買いたい人同士をマッチングする御商売はあるのでしょうか。お仏壇はそのような再利用方法を想定していませんから、おそらく無いと思います。心情としてあまりおすすめしたくはないですが、どうしても売却したいのであれば、ヤフオクなどのネットオークションか、銘木材として引き取ってくれそうな古物商などへの売却がいいでしょう」(terepoisiさん)

 「心抜きをして、燃やすかバラバラに分解して燃やせるゴミの日に出すしか経験無いですねえ。綺麗に掃除すればほぼ新品と思いますが。仏壇の掃除費用は新品を買うほどの金額がかかります。なので、その仏壇を引き継ぐ場合を除いて、値段が付きません。分家や一族のどなたかが引き継ぐ場合、ハタキで煤を払う程度の掃除で引き継ぎますので、金はかかりませんが、元の所有者はそれなりの物を包みます。いわば持参金です。持参金を付けて血族の者に引き取ってもらう他はゴミでしかないです」(organic33さん)

 他に必要とされる方に譲った方が良いのではとする回答があり、また、古物商への売却を勧める回答もあったが、やはりインターネットオークションへの出品を勧める回答が多かった。さらに、心抜きをすべきだとの回答もあった。関連する事項として、「教えて!goo」「墓石の使い回しや再利用はありorなし?」と題した、墓石のリサイクルについてのコラムがある。当コラムと合わせてご覧頂ければ参考になるだろう。

仏具店は買い取り「厳しい」 リサイクル店は…

 では、譲渡や処分の実態はどうなのだろうか。ここからは葬儀に纏わる様々な問題に詳しい、心に残る家族葬を運営する葬儀アドバイザーに話を伺った。

 「最近の傾向ですが、お墓の引っ越しやお墓を閉じて永代供養に変えるなど『先祖代々のお墓を守る』と言う文化が薄れてきたように思えます。また離婚率の上昇や死後離婚・核家族化の増加など家族・夫婦のあり方も変化し、お墓や仏壇の継承自体が難しくなっているという背景もあります」

 少々重い話から始まったが、確かに墓を守るという意識自体が薄れてきているのかもしれない。

 「私が担当したお客様に、実家の大きな仏壇を相続した方がいらっしゃいます。ところが大きすぎてそのためのスペースがないというのです。また仮に置けたとしても、その方の家の雰囲気にはそぐわないと仰っていました。そこで、その方はご先祖様には申し訳ないが、今の暮らしに合ったものに変えられないかと近所の仏壇仏具店に相談してみたところ、『大切なのは亡くなった方の魂。仏壇そのものは入れ物だから、重要ではない』とアドバイスされたそうです。また仏壇の買い替えにあたって、下取りについても質問もしたそうですが、それは『正直厳しい』とのことでした」

 確かに、生活様式だけではなく、葬儀のあり方が変化してきている現状だと、大きな仏壇は却って負担になりかねないということだろう。また、仏壇仏具店も商売である以上、需要の見込めない中古の仏壇はやはり不要なのだ。

 「その方は、下取りが難しいのであれば、リサイクルショップで買い取ってもらい、新しい仏壇の資金の足しにしようと考え、リサイクルショップへ問合せをしたところ『魂抜き』が行われていて且つ、美術品・骨董品としての価値があれば引き取りも可能と回答をもらったそうです。しかしながら、魂抜きにも数万円かかり引き取ってもらっても数千円ほどにしかならない可能性もあることを考え、その方は結局リサイクルショップへの売却は取り止めました」

 リサイクルショップへの売却は、費用対効果を考えると、あまり意味のあることではないらしい。骨董的価値のある仏壇は多いわけではないのだからリサイクルショップとしても慎重にならざるを得ないのだろう。

仏壇は相続した人だけのものではない

 「最近の仏壇仏具は多種多様です。リビングにあってもインテリアとして自然に溶け込むことができるものもあります。家族団らんの場所に故人と一緒に過ごすことができ、来客にも気を使わせない、サイズも非常にコンパクトな仏壇も登場しており、ライフスタイルに合わせた仏壇を選択できるようになってきています。ちなみにその方は家族と相談した結果、古い仏壇はお寺で魂抜きを行い、粗大ごみとして回収してもらい、リビングのインテリアに溶け込む可愛い仏壇と仏具を新しく購入したそうです」

 最近では、スワロフスキーのクリスタルで覆われたご位牌まであるという。またライフスタイルに合わせて仏壇・仏具を選択できるようになってきたのは感心した。

 「最後になりますが、仏壇は先祖から受け継いできたものであり、相続した人だけのものではないと思います。他の親族の方の意向もあるため、処分などは慎重に行動すべきですね」

 仏壇・仏具には、先祖代々受け継がれてきたものであるため、先人だけではなく家族全員の思いが込められている。故にライフスタイルが変わっても受け継ぐべきものは受け継ぎ、自分たちに合った方法で供養を考えていけば良いのだろう。分からなくなってしまったり、迷ったらまずは家族で一度相談してみるといいかもしれない。(ライター 与太郎)

●専門家プロフィール:心に残る家族葬 葬儀アドバイザー 故人の家族と生前に親しかった方だけで行う家族葬こそが、故人との最後の時間を大切に過ごしたいという方に向いていると考え、従来の葬儀とは一線を画した、追加費用のかからない格安な家族葬を全国で執り行っている。

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