クルマもリノベーション 一生モノの味わい作る – 日本経済新聞

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 自動車販売を手がけるFLEX(フレックス、東京都港区北青山)は2017年4月7日、中古車を購入者の好みに応じてリノベーションして販売する受注生産型の事業「Renoca」の説明会をお台場のMEGAWEBで開催した。

 Renocaは少々古くても魅力のあるクルマを、自分らしく仕上げることで長く愛用してほしいというアイデアから生まれたもの。現在はトヨタ「ハイエース」をベースにした「コーストライン」と、「ランドクルーザー」をベースにした「アメリカンクラシック」「カラーボム」「フェニックス」の計4モデルをラインアップしている。

 共通するのは、タフで普遍的な価値を持つクルマをベースにすることと、懐かしさを感じさせるクラシカルなスタイルだ。

 開発には日産「パオ」「ラシーン」のコンセプターである慶應義塾大学教授の坂井直樹氏をはじめとしたデザイナーが参加。1970~1980年代のアメリカンテイストを意識した、シンプルで温かみのあるデザインや色使いになっている。またボンネットをアフターパーツで一般的な繊維強化プラスチック(FRP)製ではなく、鉄製にするなど、品質や安全性にもこだわっているという。

トヨタ「ハイエース」をベースにした「コーストライン」

トヨタ「ハイエース」をベースにした「コーストライン」

■マニアックではないカスタムカーの楽しみ

 ベースとなるハイエースとランドクルーザーは、どちらも道具としての完成度と耐久性の高さに定評があるトヨタの名車だ。ハイエースは走行性や快適性が高く人気のある現行型を採用。こちらは新車から作り上げることも可能だ。一方、ランドクルーザーは旧型の2車種がベース。アメリカンクラシックとカラーボムには1996~2002年に製造されたランドクルーザープラド(90型)を、フェニックスには1989~1997年に製造されたランドクルーザー(80型)を使用している。

トヨタ「ランドクルーザー・プラド」をベースにした「アメリカンクラシック」

トヨタ「ランドクルーザー・プラド」をベースにした「アメリカンクラシック」

 ハイエースとランドクルーザーの2車種からスタートした理由は、FLEXが中古車販売店として50年の歴史を持ち、この2車種を専門に扱ってきたからだ。つまりメンテナンス、改造、顧客のニーズまで幅広いノウハウを生かした独自のカスタムカーを“リノベーションカー”と呼んでいるのだ。

 ではなぜ、わざわざRenocaを立ち上げたのか。

 これは従来のクルマ好きだけでなく、より幅広い層に、自分好みのクルマを選んだり、自分だけのクルマを手に入れたりしてほしいからだという。カスタムカーというとマニアックなイメージがあるが、クルマに詳しくない人でも購入できる基本となるモデル群を開発した。さらに中古車がベースなので、しっかりしたメンテナンスを施し、トラブル時にも対応する保証を付けている。

 販売面でも、ウェブサイトの画面を見ながら好みの仕様が作れるサービスや、基本モデルに試乗できる店舗「Renoca世田谷」を用意した。購入からアフターサービスまで、全国各地のフレックスの店舗で対応できる体制も整えたという。

トヨタ「ランドクルーザー・プラド」をベースにした「カラーボム」

トヨタ「ランドクルーザー・プラド」をベースにした「カラーボム」

■リノベしたランドクルーザーは一生ものかも

 価格はベース車に左右されるものの、サンプルを見る限り300万円台から400万円ほど。もちろん凝った仕様にすれば高くなるが、基本的な内外装の仕上げや、整備なども含まれているので、かなり現実的な価格に思える。なお現在、提示されているメニューはあくまでベースであり、実際のプランはユーザーと話し合って固めていく。また今後は愛車の持ち込みにも対応していく予定だ。

 さらに「セダンやスポーツカー、そして女性のニーズが高いコンパクトカーも手がけていきたい」と藤崎孝行社長は話す。より新しいクルマをベースに、クラシカルなテーストを取り入れたオリジナル性の高いデザインも展開していくようだ。

トヨタ「ランドクルーザー」をベースにした「フェニックス」

トヨタ「ランドクルーザー」をベースにした「フェニックス」

 少し古いクルマやモノの価値が見直されている昨今だが、新品に近い状態まで個人で整備するのは部品入手の面から考えても難しい。そう考えるとRenocaは多くの人にとって魅力的なサービスといえるのではないだろうか。

 80型や90型のランドクルーザーは、今時の街乗りSUVとは違い悪路を駆け抜けるために生まれた本物の道具だ。まだ良いベース車が見つかる今のうちに手に入れて、自分好みの一台に仕上げておけば、本当に一生もののクルマにできるかもしれないと妄想は膨らむ。

フレックスの藤崎孝行社長

(文・写真 大音安弘)

[日経トレンディネット 2017年4月18日付の記事を再構成]

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