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新車紹介・試乗インプレッション [2017.04.28 UP]

唯一無二の美麗なスタイルに感嘆【試乗レポート】レクサス LC

文●工藤貴宏 写真●澤田和久

 1300万円級のラグジュアリークーペは誰にふさわしいのか? そして買うならV8ガソリンエンジンか、それともハイブリッドか? レクサスの最新作である「LC」に試乗できる機会を得たのにあたり、ボクはそんなことを考えながら触れてみた。

 なんという美しいスタイリング。それが第一印象だ。それだけで欲しいと思わせるのに十分な魅力を持っている。
 曲がりなりにも自動車メディアに関わるものとして、見た目だけでクルマの判断をするのはいかがなものかと思う。とはいえボクだってひとりのクルマ好き。やはりカッコいいクルマには惹かれるし、美しいスタイリングには惚れる。レクサス渾身のラグジュアリークーペはまず、そのデザインのすばらしさ、息をのむほどの美しさに感動した。
 低いノーズを組み合わせた長いボンネット。そしてコンパクトなキャビン。全長4770mmに対して全幅1920mm、そして全高1345mmというワイド&ローなプロポーションは優雅で気品を感じさせる。なかでも、リヤフェンダーの張り出し感はこれまでの日本車ではなかなか実現できなかった造形だ。優雅であり、グラマラスである。
 そんなLCを理解するうえでポイントになってくるのは「異例」という言葉だ。
 まずポジショニング。このLCは言うなればレクサスのフラッグシップセダンである「LS」のクーペモデルだ。つまりライバルはメルセデス・ベンツSクラスのクーペモデルである「Sクラスクーペ」。エレガントであることが何より求められるラグジュアリークーペであり、スポーツカーの延長線上にあるポルシェ911とはちょっと違う。
 いずれにせよここまで大きく、そして高価な「ラグジュアリーな大型クーペ」はこれまでの日本車にはなかった立ち位置だ。

 成り立ちも異例である。まずはベースとなるセダンがあって派生モデルのクーペが遅れてデビューするのが世の常だが、LCと同じ「GA-L」プラットフォームを採用した新型レクサスLSが登場するのは今年秋。つまりクーペのほうがセダンよりも登場が早いのである。
 ある開発スタッフは「その順番がよかったんですよ」と教えてくれた。「セダンだとバランスを重視するクルマ作りになりますが、バランスのいいクルマをベースに尖った車を作るよりも、最初から狙いを定めたクルマを作り上げたほうがキャラクターを際立たせるクルマを作ることができる。今回はLCのほうが先だったからこそ、こだわり抜けた部分が多かったんです」という。

 ちなみにデザインの類似性などからLFAの後継モデルと感じた人もいるかもしれないが、それは正しくない。LFAの方向性がフェラーリやランボルギーニなどのスーパーカーをライバルに想定して走りを最重視していたのに対し、LCはあくまでラグジュアリークーペ。エンジンもV10だったLFAとは違ってLCはV8もしくはV6とひとまわりコンパクトだし、快適性は忘れて極限の走行性能に魂を吹き込んだLFAにくらべ、LCは日常シーンをベースに爽快感を重視している。インテリアの仕立てはLFAよりも大幅にラグジュアリーだし、いっぽうで価格はLFAの約1/3だ。
 とはいえ、LFAほど尖っていないもののスポーティな感覚が強調されているクルマであることには間違いない。それはスタイリングだけでなく、着座位置の低い運転席に座っても実感できる。
 まっすぐ前へ手を伸ばせば直立したステアリングホイールがあり、まっすぐ前へ足を出せば自然な位置にペダルがレイアウトされている。ステアリングを握ってみればその形状、とくにグリップ断面形状には徹底的にこだわっていることが理解できるし、大きくて金属製のパドルシフトの採用や、走行モード切り替えダイヤルをステアリングの近くかつ視界に入るメーター脇に置いて限界走行時でも操作しやすいように配慮していることが伺える。そのあたりのインターフェイスは抜かりない。
 いっぽうで後席は備えてはいるものの、成人男性が乗るには完全にスペース不足。足元も狭いが、リヤウインドウに当たってしまう頭をどうしようかとずっと悩む必要もある。ここは素直に「イザとなれば人も乗れる上質な荷物置き場」と考えておくのがいいだろう。そんな状況なので使う人はあまりいないだろうが、3点式シートベルトを中央から引き出すのは新鮮な感覚を味わえる。

 参考までにトランクスペースは、床面積はそれなりに広いものの、床が浅いので天地高が低くて大型スーツケースがひとつ入るか入らないかという程度だ。とはいえこれはスタイリングと走りを優先した結果であり、文句をつけるのは筋違いも甚だしいというもの。床下には補器類用バッテリーが収まっているが、その理由が前後重量配分の最適化と重心高を下げることにあると知れば納得だ。こういったこだわりも、国産車では異例である。

 また、ハイブリッド車はリヤシートの後ろに走行用バッテリーを積む影響で荷室の奥行きが約30cm狭く、容量はガソリン車に比べて25Lほど少ない。これは実際に、積む荷物を想像しながら実車を見て判断すべきポイントのひとつだから購入時には覚えておこう。

 モデルバリエーションもこれまでのレクサスのガソリン車とハイブリッド車の相対関係から考えると異例だ。これまでは、現行LSやRXのようにハイブリッドを「最上級の存在」とする、もしくはISやNXのように「燃費モデルに徹する」という考え方だったのに対し、LCではどちらも「500」という数字で上下関係がない。チーフエンジニアをはじめ開発陣が「フレーバーの違い」と表現するように、上下関係ではなくあくまで「味の違い」として位置づけられているのだ。
 パワートレインは「LC500」に排気量5.0LのV8自然吸気エンジン(すなわち「RC F」などFシリーズで実績のあるもの)、「LC500h」には排気量3.5LのV6エンジンに「マルチステージハイブリッド」と呼ぶハイブリッドシステムを組み合わせる。
 注目はこのハイブリッドシステムだろう。従来のトヨタ式ハイブリッドは「燃費はいいけど爽快感がいまひとつ」であり、それは開発陣もしっかり認識している。だから今回は「走る楽しさを備えたハイブリッド」を目指してシステムを刷新したのだという。
 ポイントは電気式無段変速機構の中で10段の変速制御(いわゆる段付き)を持たせて、MTやATのようにエンジン回転数と車速の伸びがしっかりとリンクするようにしたこと。おかげでアクセルを踏み込んだ時にはダイレクトかつ人間の感覚に近い加速を実現したのだ。

 もうひとつ、これまでのハイブリッドシステムに比べると「エンジンとモーターを組み合わせたトータル出力」を発揮できる車速域が上下ともに拡大しているのも見逃せない。これはエンジンとモーターの出力を組み合わせたあと(ファイナルギヤの前)に機械的な4段変速機構を備え、機能としては「4つの特性を持つハイブリッドシステムを自在に切り替える」というのがポイント。システムとしては複雑だが、確かに乗ってみると従来のハイブリッドシステムとは一線を画するフィーリングであるのは間違いない。
 これまでは大きすぎたガソリン車とハイブリッド車の走りの爽快感の差が、さすがに同等とはいかないものの従来の1/3程度までは縮まっている。
 ちなみに、ハイブリッドモデルの最高速は(リミッターを作動させなければ)280km/h弱だという。
 いっぽうで、ガソリン車の走りは豪快でひときわ、いやそれ以上に官能的だ。絶対的なパワーで勝るからより鋭い加速をするし、いかにもV8らしい野太い排気音もダイナミック。Fシリーズで実績のあるエンジンだけに吹け上がりや高回転の伸び感も申し分ない。さすがである。
 オススメは燃費と走りのバランス、そして先進性を味わうならハイブリッド。いっぽうで従来の感性でクルマに官能性を求めるならガソリン車を選ぶべき。もしボクが買うとしたら、迷った挙句にハイブリッドで先進性を気取りたい気持ちをグッと抑え、本能に正直になって無邪気に喜べるガソリン車だ。

【レクサス LC500 Lパッケージ(10速AT)】
全長         4770mm
全幅         1920mm
全高         1345mm
ホイールベース    2870mm
重量         1960kg
エンジン       V型8気筒DOHC
総排気量       4968cc
最高出力       477ps/7100rpm
最大トルク      55.1kg/4800rpm
サスペンション前後  マルチリンク
ブレーキ前後     Vディスク
タイヤ前・後     245/45RF20・275/40RF20
販売価格       1300万円〜1400万円(LC500)

【レクサス LC500h Lパッケージ(電気式無段変速)】
全長         4770mm
全幅         1920mm
全高         1345mm
ホイールベース    2870mm
重量         2020kg
エンジン       V型6気筒DOHC+モーター
総排気量       3456cc
エンジン最高出力   299ps/6600rpm
エンジン最大トルク  36.3kg/5100rpm
モーター最高出力   180ps
モーター最大トルク  30.6kg
サスペンション前後  マルチリンク
ブレーキ前後     Vディスク
タイヤ前・後     245/45RF20・275/40RF20
販売価格       1350万円〜1450万円(LC500h)

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