容器包装廃棄物に関する制度 ー 仏でプラスチック製の容器全面禁止 – 環境ビジネスオンライン (登録)

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1990年代前半から容器包装廃棄物にかかわる制度の整備をすすめ、ドイツと並び世界で最も早くから容器包装リサイクルに取り組んでいるフランスで、プラスチック製の容器、食器、カトラリーなどを全面禁止する法案が可決した。施行予定の2020年1月に向け、世界初の取り組みに注目が集まっている。

他のEU加盟国は、フランスの動きをどう捉えるのか、今後の動向に注目が集まる

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包装廃棄物リサイクルは生産者の義務

現在のフランスにおけるリサイクル制度は、1992年4月に制定され、1993年1月に施行された包装廃棄物デクレに基づいている。包装廃棄物デクレでは、家庭から出るすべての容器包装廃棄物の回収・リサイクルを、容器包装の製造・利用・販売業者に義務付け、責任を明確にした。デポジット制によって自ら容器を回収する生産者も存在するが、多くは政府認定のリサイクルシステム管理組織に委託している。

その最大の組織が、容器包装製造会社や流通会社などが出資して設立したエコ・アンバラージュ社である。生産者は商品にポワン・ベールと呼ばれるリサイクルマークをつけ、エコ・アンバラージュ社にマークのライセンス料を支払う。廃棄物の回収・選別は自治体がおこない、エコ・アンバラージュ社は回収コストの一部を補助するという形が一般的だ。

また、選別された廃棄物は、素材別に決められた価格でリサイクル業者に売却され、リサイクルできないものは焼却される。

エコ・アンバラージュ社の2015年のレポートによると、契約を結んでいる企業は現在50,000に達し、リサイクル資源の売却益は年間1.93億ユーロに及ぶ。2015年にリサイクルされた包装廃棄物は327万トンで、これにより、二酸化炭素の排出量を年間で210万トン抑えることができたということだ。

一方で、市民の意識はまだ決して高いとはいえないのが実情だ。フランスの首都パリでは、街路や公園にゴミが散乱し、分別も徹底されていない。

それでも、ゴミの分別を助けるアプリやウェブサイトなどが開発され、アプリのダウンロード数は3万に達した。エコ・アンバラージュ社によると、包装廃棄物デクレが施行された1993年当時18%だったリサイクル率は、2015年には67%にまで上昇している。

フランスでプラスチック製の容器・食器・カトラリーなどを全面禁止する法案が可決

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世界でもゴミ削減の流れ

ゴミ問題は地球温暖化、エネルギー、環境汚染などの問題と関係が深く、国際社会の関心も高まっている。

特にプラスチックは、効率的な再資源化が難しい場合が多く、また石油からできているため焼却すれば温室効果ガスが発生する。

その一方、非常に安定な物質であることから、自然界でほとんど分解されず、焼却せずに埋めればいつまでも残ってしまう。現代の暮らしに欠かせないプラスチックを使い続けるためには、日本でも取り組んでいるリデュース(ゴミ削減)・リユース(再利用)・リサイクル(再資源化)の3Rや、それにリフューズ(受け取り拒否)を加えた4R、リペア(修繕使用)を含む5Rなどに沿って、ゴミを減らしていく必要がある。

また、近年では海洋におけるプラスチック汚染も深刻だ。川などによって運ばれたプラスチックゴミが海を漂い、海鳥やウミガメなどの生物が、誤って飲み込んだり、ゴミに絡まって動けなくなったりするケースが、数多く報告されている。

また、プラスチックはPCBなどの汚染物質を吸着することから、細かくなったプラスチック片を食べた魚などの体内に汚染物質が取り込まれる可能性も指摘され、生態系全体への影響が懸念されている。2015年6月にドイツで開かれたG7エルマウ・サミットでは、海洋ゴミが海洋および沿岸の生物や生態系を脅かす重大な問題であることを確認し、対策を強化することで一致した。プラスチックゴミの削減は急務なのである。

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